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企業現場から見たメンタルヘルス対策 ~職場の実務上の対応、家族の声からの対応~

四日市市人権研修リーダー養成講座 第2回
演 題:企業現場から見たメンタルヘルス対策
~職場の実務上の対応・家族の声からの対応~

講 師:特定社会保険労務士・産業カウンセラー 中辻めぐみ

「かけがえのない人は誰ですか?」
冒頭、講師の中辻さんが「目を閉じて1分間考えてみてください。」と参加者に問いかけました。ほとんどの方が家族の顔を思い浮かべたと思います。そして、「かけがえのない人に、うつ病になった。死にたい。と言われたらどう感じますか?」と更に問われました。

思っただけで辛くなります。この時、やってはいけないNGは、①叱る、非難する ②励ます ③無理に行動させる。 うつ病になり、もう力を出せない状態の人に、これ以上頑張ることを求めてはいけない。自分自身が情けなくなり自殺に至ることも…。こういうときは、一緒に考えよう、一緒に病院へ行こう、と寄り添う事が大切だと言われました。

職場でも、この考え方が大切です。なぜなら私たちは、皆が「かけがえのない人」だから。従業員がうつになった時、企業は安全配慮義務を考慮して、「違反になるから病院へ行きなさい。」と命令口調になるのではなく、「心配しているから病院へ行こう」という家族の視点をバランスよく併せ持つことが大切だと言われました。この、個人を大切にする考え方をベースに、職場でのメンタルヘルスケアの流れやうつ病になった人への対応を講義していただきました。

1次予防として、ストレスチェック制度の義務化、過重労働が及ぼすからだへの影響、うつ病になった人をいつもと違うと感じる気づきのポイントを教わり、不調になってしまった人への初期対応、休職に入るとき、休職中、復職のときの支援のポイントを、事例を交えて教えていただきました。 うつ病においては、そのすべての場面で、一緒に考えよう、放っておかないという対応が必要です。復職しても100%の力で戻ることは難しいということを理解し、少し良くなり、少し戻り…を繰り返しつつ、必ず良くなる(冬から春が来るように三寒四温)と信じて支援することが大切です。

また、労働相談の相談内容の最多である「いじめ・嫌がらせ」について、精神障害での労災補償状況の理由のほとんどが職場の人間関係であり、パワハラが1位。職場でのパワハラは、パワハラを受けた人ばかりでなく、それを目撃した人も抑うつ症状を持ってしまうリスクがあります。「パワハラが1回でもあったら介入することが、部下も上司も守ることになる」と教えていただきました。

研修中は、様々な事例に対する対応策を参加者同士が考え、話し合い、答えを導き出すというワークショップも取り入れていただき、非常に分かりやすい研修となりました。

労働基準法にも触れていただき 第1条に「労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」とあります。そして第32条2項の紹介で、残業ありきではないこと、36協定についても学びました。

この講座を通して、人たるに値する生活、かけがえのない人として生活を送るために労働があり、仕事をして病気になったり、自殺したりは決してあってはならない。だから企業は個人を大切に対応しなくてはいけない。という事が参加者の皆さんに伝わったと思います。ありがとうございました。 〈四日市市人権研修リーダー養成講座担当者〉


開催日:2015-10-13(火)
時 間:14:00 ~16:00
参加費:無料
定 員:100名(先着順)
主 催:四日市市 様
会 場:四日市市総合会館 7階 第一研修室 四日市市諏訪町2-2
問合せ:
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PDF: 2015四日市市人権研修リーダー養成講座